住 職 日 記
平成17年 2月分
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■2005/2/28(月) もはや三月ですか・・・  
何とも月日の経つのは早いもの。あっという間に二月も終わり明日から三月です。どんな二ヶ月間だったのかわからないぐらい早かったですね。やらなければならないこと、やりたいこと、一杯あるんですが、なかなか片付きません・・・
三月といえば春のお彼岸月です。檀家さんにお知らせする、彼岸参りのご案内を本日製作しました。毎年のことながら、結構これが大変な作業なのです。地区地区に分けながら、時間配分を考えながらスケジュールを組んでいきます。檀家さんの中にはお仕事の関係で“○曜日”しかダメとかいうリクエストがあって、ああでもないこうでもないと組みます。今はパソコンを使うので、昔に比べたらすごく早くなりました。それでも、きょう一日かかってその作業をしましたが、出来上がりませんでした・・・三月はお彼岸にお参りさせていただくので月参りがありません。明日あと一日かかれば何とか出来上がるのではないかと思っています。
彼岸参りが終われば“四国八十八ヶ所巡礼”に出かけます。そうすればもう四月・・・うかうかしてられません。一日一日を大切に、噛み締めながら生きていきましょう。

■2005/2/27(日) ちょっと疲れましたね
朝から夕方まで走り回りました。お葬式が二件もあって大変でした。それもお家とお家の距離が離れていて、間に合うかな・・・と思いましたが、何とかお勤めすることができました。さすがにすべてが終わったときはホッとしました。
ちょっと疲れたのでお風呂に行きました。お正月にみんなで行った鳴尾浜にある温泉です。たくさんの人が来ておられました。ゆっくりとお風呂につかって気分一新! また明日から頑張ります。

■2005/2/26(土) 二件のご不幸
昨日大阪から帰ってくる途中で連絡が入りました。檀家さんが亡くなられたと・・・早速枕経に行かせていただきました。まだまだ若いご主人です。急に病気が発覚して、患うこと2週間足らず・・・ご家族の方は特にショックが大きかったことと思います。お参りさせていただいてお寺に帰ってきて準備をしていると、夜に別の檀家さんから電話。今度は96才のおばあちゃんが亡くなられたと・・・ご自宅に帰られるのが明朝になるとのことで、枕経は明日にということでした。
朝からそのおばあちゃんの枕経に出かけました。28日が友引ということで、お葬式ができないので二件とも27日のお葬式となりました。27日は日曜日で法事などがたくさんあり、実際のところどうしよう・・・と思いましたが、役僧さんに法事に行ってもらうことで話が落ち着きました。一日に二件のお葬式は滅多にないことで、恐らく時間的に大変忙しいと思いますが、できるだけ時間に気をとらわれず心を込めてお勤めさせていただこうと思っています。今からお通夜に行ってきます。一件目は7時から。二件目はご無理を申し上げて8時30分から。冷たい雪が降っています。今夜は積もるのかしら・・・??

毎年ご祈祷に来る信者さんの中にプロボクサーがいて、今夜はその人の試合がありご招待を受けていました。お通夜が二件もあるので見に行くことができません。家内が私の代わりに行ってくれることになりました。初めての応援だったのですが、またの機会に行かせていただきます。お守りの腕輪念珠をしての試合となります。がんばれ!!

■2005/2/25(金)乗っている人の顔
懇意にさせていただいているオーナーシェフが大阪に新店舗を新装するということで、日頃からお付き合いのある人たちを招いてのお披露目会にご招待いただきました。この人は、西宮市に二店舗・芦屋市に一店舗・大阪に二店舗と幅広く活躍しているのです。ひょんなことからお知り合いになり、たまに西宮のお店に行かせていただいています。フランス料理というかイタリア料理というか。あまり料理のことはわかりませんが・・・大変おいしいお店です。有名人も来られているようで、人気もかなりあります。
今回の新店舗で六店舗目になります。場所は大阪市北区天満1の5の2です。もともと有名なフランス料理のお店「ポンテベッキオ」があった場所です。一等地ですよね・・・
本日のお客さんはオーナーシェフのお友達やお客さんたち。私はお友達といっていいのかお客さんといっていいのかわかりませんが、いずれにしてもちょっと異色な存在でした。お料理はバイキング形式でしたが、恐らく・・・フランス料理だったのでしょう・・・おいしかったです。
いつも気さくな感じのオーナーシェフですが、きょうもお客さん一人一人にご挨拶されている姿を見て、偉い人だな〜と感心していました。不景気・不景気といわれている昨今ですが、次々に新店舗をオープンしていく。お店が軌道に乗れば門を叩くお弟子さんも増えていく。すごいな〜・・・
乗っている人の顔つきは違いますね。何だかオーラを感じます。がんばている人の姿を見ていると、こちらも元気になってきます。きょうは一杯元気をもらいました。ありがとうございました。

■2005/2/24(木) 持つべきものは友達
本日は一日お休みをいただいていました。ところが役僧さんが口内炎で急遽病院に行かなくてはならないことになり、本日のお参りを変更させていただかなくてはならないことになってしまいました。私は前々からの約束があり、どうしてもそちらの方を休むことができず・・・申し訳なかったです。
夕方所用を済ませて帰宅。役僧さんの様子を聞くと、病院での診断に少し不安を感じている様子・・・かなり大きくなった口内炎らしきものを、ちょっとつついて
「しばらくしたら小さくなるんじゃないかな???」
との診断だったそうです。不安そうな顔を見ていたら私も不安になってきて、再度検査してもらうことにしました。
私の友人の医者に連絡をとったところ、すぐに来いとのこと。遅い時間だったのですが、行かせてもらって診断を受けました。エコーをとって実際に口内炎らしきものを詳しく調べてくれました。やはり大きな腫瘍になっているとのこと。しかし、これは心配ないと太鼓判を押してくれました。
実際にエコーで映像を見たので大変安心しました。持つべきものは友達です。きょうは安心してぐっすり眠れそうです。役僧さんも大変喜んでいました。ありがとうございました。

■2005/2/23(水) テレビ電話に着信あり
役僧さんお休み。檀務はひとりで行かせていただきました。移動中、携帯電話が鳴りました。それがいつもと違う呼び出し音でした。何かな?? と思って車を停車させて携帯電話を取り上げると、テレビ電話の呼び出し音でした。そうなんです。私の携帯電話にはテレビ電話の機能がついていたのです。この電話に機種変更して数ヶ月経ちますが、かけたことがあってもかかってきたことがなかったテレビ電話・・・初めての呼び出し音に、少しうれしかったです。
小学生の頃、未来生活の予想と題して絵を描かされました。それぞれに創造をふくらませて、夢の未来図を描いたものです。流線型の未来の車。リニアモーターカー。ロボットなどなど。その中にはテレビ電話もありました。
子供の頃、こんなことになったらいいな〜と思っていたことのほとんどが現実化している。それらを今使っている。すごいことだと思います。どんどんと進化している機械文明。確かに便利にはなりましたが、この先どんなことになっていくんだろう・・・と少々不安であることは否めません。
他の動物と比べて唯一人間は「こころ」を持っています。それもただの「こころ」だけではなく「まごころ」というものを持っています。この「こころ」は見ることもできないし、さわることもできません。あるのかないのかわからない。実に不思議なものです。しかし私たちの胸の中にはあつい「まごころ」があるということを忘れてはいけません。この「まごころ」のことを仏教では「仏心」といいます。誰もが必ず持っている「仏心」・・・しかしその「仏心」があることになかなか気付かないのが私たち凡人なのです。じっと静かに自分を見つめ、その「仏心」を見出す。そんなゆとりや時間さえなくなってしまったのも事実ですね。豊かな「こころ」を持って、少しスローに生きてみたいなと思うこの頃です。

■2005/2/22(火) ホリエモンの不人気・・・
平日ではありましたが、月参りのほかに法事がありました。お商売をされているお家で、火曜日がお休みということで本日のご法事となったわけです。最近はウィークデーに法事をされる方も増えてきましたね。
世間ではライブドア堀江社長ことホリエモンの話題でにぎわっていますね。何だか野球騒動のときに増して話題になっているようですね。それにしても相変わらずのノーネクタイスタイル・・・どんなものでしょうかね・・・
あの人の出ている番組を見ていると、自分のことばかりをしゃべるばっかりで人の話に耳をかさないように見えます。話し上手は聞き上手だと思います。ホリエモンの人気もかなり落ちるだろうし、そんなに世の中甘いものではないと思いますよ。
明日は少し温かくなるとの天気予報です。寒くなったり温かくなったり・・・そんなことを繰り返しながら一歩一歩春に近づいていくのですね。あともう少しで春です。頑張りましょう!

■2005/2/21(月) 例祭日
きょうは例祭日で護摩を焚く日なので、朝護摩は焚かずに本堂で行法をしました。本堂は火の気がなく、護摩堂よりも冷え込みます。今朝は0℃に近かったのではないでしょうか。指が凍てついて感覚がありませんでした。
例祭ではいつもお参りしていただく方々の中で所用のため欠席された方が多く、ちょっと寂しかったのですが、新たにお参りしていただいた方もあり、まあまあの人数でした。お参りの人数は少ないのですが、予約の添え護摩の数が多く、一座の護摩では焚ききれませんでした。焚ききれなかった護摩木は明日の朝護摩でご祈願させていただくことにします。
1月は「行く」2月は「逃げる」3月は「去る」と昔の方が言われました。その通りで、もはや2月も後半に差し掛かりました。春彼岸の準備をしなくてはなりません。また、四国参りの申込もボチボチあります。何かとせわしいこの頃です。春にむかって頑張ります!

■2005/2/20(日) 続けるということ
護摩が終わる前後に毎朝マウンテンバイク(自転車)でお寺まで上がってこられる人がいます。随分以前から来られているように思います。西宮北口あたりに住んでおられるといいますから、片道約10キロの道のりを自転車に乗って登ってこられるのです。線香とロウソクを持参され、本堂前のロウソクたてと線香たてにそれぞれお供えされます。ほぼ毎朝来られています。継続は力といいますが大したものだといつも思っています。
また本日は早朝から「伊丹 神光会」という団体さんがお参りに来られました。この団体さんは、年間を通して3〜4回お参りされます。約30名ほどの団体さんですが、たくさんのお供え物を持参されて仏さまにお供えされます。そして勤行をして帰られます。この方たちもかなり以前からお参りされています。お勤めが終わったあと、寺務所に来られて「弁才天」のお守りを求められました。このお守りは境内にある椿の木を使って、その原木から将棋の駒の形に削り出し、弁才天の名と梵字を表裏に彫り込んだものです。原木から将棋の駒に削り出すのも、名を彫りいれるのもすべて父の手作りです。大変心のこもったお守りで人気のあるひとつです。
檀務は法事が5件もあり多忙な一日でした。それぞれに思い出深い方々ばかりで、色々なことを思い出しながらお勤めさせていただきました。
明日は例祭日です。午前11時から定例の護摩祈祷があり、午後1時30分から先祖供養法会があります。天気予報では寒くなるといっています。雪が降らないように祈ります。

■2005/2/19(土) 春は一番好きな季節です
朝から雨模様かと思いきや雲の間から太陽が顔を覗かせてみたり・・・はっきりしないお天気でした。檀務は午前中に終わり、午後からは雑用におわれていました。
少し温かくなってきたように思います。朝のお堂の中の気温は8℃でした。さすがに2月も半ばを過ぎてもうすぐ3月ともなると、少しずつ春が近づいている感じがします。個人的な意見を申し上げると、四季の中で春が一番好きです。花が咲き始めるし、冬の間じっとしていた動物も動き出します。生命が息吹く季節というか・・・元気が出る季節です。
高校時代は陸上競技部に所属していました。専門種目は長・中距離。1500メートル・5000メートルの選手でした。そんなに強い選手ではなかったけど、走ることが好きでした。四季を通して雨の日も風の日もグランドを走っていました。四季を通して、記録が一番伸びた季節が春でした。不思議と春になると体も軽くなり良いタイムで走れました。それからです。春が好きになったのは・・・春めいてくるとウキウキしてきます。ウキウキしてくると何か良いことがあるような気がします。そんな気持ちでいると不思議に良いことが舞い込んでくるものです。ニコニコしている人にはニコニコしている仲間が集まってくるし、ブスッとしている人にはそのような人が集まってきます。相手のことを好きになると相手もこちらのことを好きになってくれる。相手のことを嫌いだと思うと不思議に相手も自分のことを嫌っています。自然の道理ですよね。
私は春が大好きです。春も私のことを好きになってくれて、何か良いことがあるような気がします。ワクワクドキドキしながら生活しようと思っています。もうすぐ春ですね。

春といえばプロ野球も動き出してきましたね。お参りの合間に少しテレビを見てみると我が“タイガース”の紅白戦の中継をしていました。ほんの少しだけ見ましたが、特に鳥谷選手が目立っていましたね。今年の鳥谷選手はいい感じですね。いい具合に仕上がっていると思います。去年は注目されっぱなしのルーキーで緊張したのか、成績もさっぱりでした。岡田監督も鳥谷選手を起用したことによって、良い評価をされる人が少なかったように思いましたが、やはり岡田監督の目は節穴ではなかった・・・と今年は期待して開幕戦の日を待つことにします。今から楽しみですね。

■2005/2/18(金) 地元中学校との連携
午前中、地元の中学校で会議があり参加させていただきました。地元の保護司をされている方々5名が中学校の先生と懇談し、よい環境の中、生徒たちが生活できるように考えていくことを目的としたものでした。中学校側からは校長・教頭・生活指導の各先生が出席されました。
地元の中学校は新しい学校で、創立時は先生も生徒もよい学校にしようということで気合を入れていたのでしょう。西宮市内でも優秀な学校として有名になりました。ところが十数年経った頃、生徒が大変荒れ、この中学校に入学させるのは嫌だと言われる父兄が多くなったのです。それ以降、先生方の色々な方面にわたるご苦労があったのでしょう。生徒の荒れようも徐々に正常化し、今では大変よい環境の学校として落ち着いています。この落ち着きを取り戻せたのは、先生方の努力はもちろんのことですが、地元の方々の協力があったからこそと現校長先生はおっしゃいます。実際、フォーラムを毎年開催され、地元の方々を招いて生徒たちと懇親を深める。また、地元の郵便局・ガソリンスタンド・酒屋などの協力を得て、お手伝いをさせてもらうことを通して学習するという活動を実践されています。地元の人たちとふれあうことによって、生徒たちも地元の人たちもお互いに感心を持つようになり、非行が激減したという成果をあげているのです。
この度法務省からの指導で、保護司の役割として保護観察だけを管轄するだけではなく、地元の学校と連携して生徒たちの指導にも関わってほしいとの伝達を受けての今回の会議となったのです。大変有意義な懇談会であったと思います。第二回目は七月に行われます。

北海道から声明の勉強に来られました。いつもながら、ご遠方よりご苦労さまなことだと敬服いたします。一生懸命なので、こちらも気合が入ります。つづけて頑張っていただきたいと思います。

■2005/2/17(木) 将来を考えると・・・このままで大丈夫??
お葬式がありました。東京から帰ってきたことに対して遺族の方々から感謝の言葉をいただきました。とんでもない・・・逆にお通夜に帰って来れなかったことに対して申し訳ない気持ちで一杯でした。さすがに社会に対して貢献された方のお葬式です。大勢の方がお参りされていました。またひとり、大切な方が亡くなられました。本当に寂しくなりました・・・心からご冥福をお祈り申し上げます。

中部国際空港が開港したというニュース。開港初日の来場者数が予想の倍の9万人を超えたとか。この空港には飲食店はもちろんのこと、その他に滑走路が見える展望風呂があるということで、乗客以外のお客さんの動員を狙っているとのこと。どこの業界でも大変な苦労がありますね・・・
空港の建設は様々な地区で計画され運行されていますが、かなりのパーセンテージで赤字経営の空港が多いとのことです。それでも新たな空港建設の計画がたてられ、地元住民との激しいバトルが繰り広げられているところがあるということです。そこまでして新しく空港をつくる必要があるのかどうか、頭をひねります。

武部幹事長が郵政民営化を紙芝居でPRする作戦??の第二弾として、自民党の一室で「鮭鍋パーティー」をして今後の政治について酒を酌み交わしながら談義をしたというニュースが流れていました。ほんのりと頬を赤く染めて記者の質問に上機嫌で答えている武部幹事長の姿が映し出されていましたが、これじゃあ本当の幹事ですよね・・・こんなことで本当にいいのでしょうか??と感じたのは私だけでしょうか・・・

大阪府寝屋川市立中央小学校で教職員3人が殺傷された事件について連日色々な方が評論されています。何故このような世の中になってしまったのでしょうか・・・池田市の事件にしても今回の事件にしても一昔前では考えられないことばかりです。これだけ人間の心がすさんできたのでしょうか?? すさんできたのでしょう・・・と言うしかありませんね。
このような事件が頻繁に起こると、まねをする人もでてくる可能性もまったくないとはいえないでしょう。人々の心を正常にもどすためにはかなりの時間が必要でしょう。このような危険な考えを持ち行動を起こす人間を作り上げた原因を究明することも大切でしょうが、これから起こるかもしれない事件を防御する方法を考える方が先決かと思います。本当に情けないし辛いことですが・・・
世界中で一番治安の良い国、日本・・・そういわれていた時代はどこに行ってしまったのでしょうか・・・

■2005/2/16(水) 東京からとんぼがえり
ホテルで寝ていても、昨日なくなられた檀家さんのことが気になって何度も目が覚めました。きょう一日で所用を済ませて夕刻帰阪。本来はお通夜にもお参りさせていただきたいのですが、間に合いません・・・辛いな〜と考えていました。
午前5時前頃でしょうか。いきなりグラグラグラ・・・かなり長い間の横揺れでした。実は昨日、雑誌で見たことがある地震雲そっくりな雲を見ました。地震が起こったら怖いな・・・と一瞬思ったのです。それが現実に揺れたのでさすがに驚きました。あわててテレビをつけると震度4・・・ホテルの部屋が10階だったので余計に激しい揺れに感じたのでしょうか・・・びっくりしました。

東京は(全国的だったようですが)冷たい雨が朝から降り続けていました。所用を済ませて夕方の新幹線で帰路に向かいました。途中役僧さんから電話がありました。お通夜に行って驚きました。300人以上はお悔やみの方が来ておられたように思います。ご人徳のあられた方だったんですね・・・と
そうなんです。今は退職されてご隠居されていますが、実はこの方「博士号」を取得され「叙勲」も受けておられる偉い方だったのです。「魚群探知機」を発明された方と聞いています。おとなしい方で、自信の自慢話は一切されない方だったので、偉い博士には見えませんでしたが何せすごい人だったそうです。私が高野山から帰ってきてはじめてお参りに行かせて頂いたのがこの方のお家でした。きさくな方で、何も飾らずいつもニコニコされていました。突然の訃報だったのでショックは大きいです・・・今夜は遅くなってしまったので、明日に一生懸命拝ませていただきます。

■2005/2/15(火) 東京には行きましたが・・・
所用のため東京に三日間行くことになりました。午前8時の新大阪発の新幹線に乗り込み東京へ。東京に到着した途端お寺から電話。檀家さんが亡くなられたとのこと・・・古くからの檀家さんで、個人的にもよくして頂いていた方でした。先日月参りでお参りさせていただいたときは、いつもと変わりなくお元気そうだったのに・・・明日のお通夜・明後日のお葬式という予定となりました。とんぼがえりすることもできず、枕経とお通夜は役僧さんに行ってもらい、明後日のお葬式にお参りさせていただくことで了承していただきました。所用を済ませてホテルに帰り一日早く帰る旨を伝えて手続きをとりました。今回は旅行会社を通してホテル・新幹線などのチケットを取ってしまっていたのでキャンセルがきかずに残念・・・しかし、大切な檀家さんのことです。東京の方には理由を申し上げ明日帰ります。ココロからご冥福をお祈り申し上げます。

■2005/2/14(月) お釈迦さまを偲んで
バレンタインデー。世の男性は何個のチョコレートをもらったのでしょうか。ラジオで言っていましたが、チョコレートもいいんですが35才以上はチョコレートに変わってビールという習慣もいいんじゃないでしょうか・・・と。何故35才以上かというと、そのパーソナリティーが35才だったからだそうです。いずれにしても、ハラハラドキドキの一日だつた人が多いのではないでしょうか。
世の中はバレンタインデー一色だったのでしょうか・・・私たち仏教徒にとりまして2月14日から15日にかけての二日間は別の大切な日でもあります。2月15日はお釈迦さまがお涅槃に入られた日であります。高野山では2月14日から15日かけて、夜を徹して「常楽会 じょうらくえ」という法会が執り行われます。この時期の高野山は大変寒いです。特に法会が行われる金剛峯寺の大広間は冷えます。そんな中で、お釈迦さまを偲んでの法会は僧侶方にとりましても大変な修行です。常楽会で唱えられる声明は「四座講式」といって独特で且つ高度な仏教音楽であり抑揚のある大変綺麗なものです。四座といいますから、四人の人によって分けて唱えられます。涅槃講式・羅漢講式・遺跡講式・舎利講式というもので、四つの場面を現します。講式は大勢のお坊さん・信者さんがお参りされる中で、ただひとりのお坊さんが独唱されます。一座の講式を唱えるのに2時間は有するでしょうか。かなり度胸のいる舞台です。金剛峯寺大広間に講式が響き渡る中、皆静かに合掌してお釈迦さまの遺徳を偲ぶのです。私もひとりお釈迦さまの遺徳を偲び、鷲林寺でお勤めさせていただきました。

明日から所用で東京に行きます。三日間ほど留守をしますがよろしくお願いいたします。

■2005/2/13(日) 多忙な日
朝早くからお参りに行かせていただきました。きょうは法事4件・月参り6件。お逮夜2件。ご祈祷3件と大変忙しいスケジュールとなっており、役僧さんと二人で走り回りました。
いつも感じることですが、お参りに行かせて頂く檀家さんは、私たちを笑顔でお迎えしていただきます。その笑顔にどれほど救われることか・・・
以前にも書いたことですが、鷲林寺の下にトラピスト修道院があります。修道院のシスターとお話させていただいたことがありますが、その中で
「あなたたちお坊さんはいいですね。だって、ご仏壇がお家の中にあるのだから最初からお家の中に上げていただけるでしょ。お経が終わって直でお話ができるじゃないですか。私たちは違います。インターホンを押して、お話を聞いていただけませんか?から始まりますから・・・」
大切に思っていただいていることに感謝申し上げ、心から供養できるお坊さんになりたいと思います。特に、忙しい日には・・・

■2005/2/12(土) 吉野屋牛丼復活の行列だったのですね
法事などで多忙でした。きょう・明日と檀務はピークです。特に明日は法事が4件。月参りが6件。お逮夜が2件。ご祈祷の予約が3件と、超多忙な一日となりそうなのです。明日は役僧さんと二人で走り回らなくてはなりません・・・
きょうは日中は暖かかったですね。法事で拝んでいても快適でした。しかし、夕方になればすごく冷えてきて雪がチラチラ・・・この気温差が体調を狂わすのです。風邪を引いている人が多いです。体調には十分に気をつけましょう。

ニュースを見ていたら昨日牛丼の「吉野家」が一日限りの牛丼復活を行い、全国の牛丼ファンが行列をつくったとか・・・そういわれてみれば、昨日お参りの移動中に「吉野家」の前を通ったとき、すごい人が行列をつくっていました。何かな??と思っていたのですが、そういうことだったのですね。
それにしても「吉野家」の牛丼・・・米国産牛肉の禁輸措置を受けて販売を停止してから丸1年になるということで、再開を待ちわびるファンに感謝しようと企画した1日限りの「復活」だとか・・・あれから一年になるんですね。
私も「吉野家」の牛丼は何度か食べたことがあります。確かに安いしおいしいし。卵をかけていただく牛丼は最高でした。一年間待ち続けていたファンが大勢いたことにはうなずけます。一方、大阪では牛丼屋に車が突っ込む事故が起こったとか??事故を起こした人も牛丼を食べに来たらしく、少しでも早く食べたいとあせってブレーキとアクセルと踏み間違えたのでしょうか??
消費者の期待にこたえられない「吉野家」は、何ともいえない気持ちなんでしょうね。一日も早いおいしい牛丼の本当の復活を願います。

■2005/2/11(金) 45才の誕生日
建国記念日。または紀元節ともいいます。昭和35年のこの日、誕生したことを喜び、先代住職が紀元節・すなわち君が代にあやかって「君夫 きみお」という名をつけてくれました。あれから45年が経ちました。
お坊さんになったと同時に「君夫」という名前はなくなり「栄善」という僧名に変わりましたが、今でも「君夫」という名前は大好きです。命名していただいた先代住職に感謝しております。
45才ともなると、めでたいのやらめでたくないのやら・・・人生の折り返し点ともいえる年齢を迎えました。数人の方からお祝いのメールや電話をいただき、ありがたく感謝いたしております。45才というと自分でも少しだけけびっくりしますが、気合を入れなおして頑張っていこうと思っております。
きょうは少し寒いですね。悪い風邪がはやっているとの事。皆さん健康には十分留意され、元気で頑張りましょう!
きょうはささやかながら、パーティーをしていただけるということで、今から出かけてきます。

■2005/2/10(木) 理趣経講伝 2日目
午前9時30分から京都・種智院大学で「理趣経講伝」を受講するため、7時に西宮を出発しなければなりませんでした。そんなことで、毎朝焚いている護摩をきょうは午前5時過ぎから始めました。ちょっとせわしなかったです。ご本尊さま、すみませんでした・・・
本日は、昨日に引き続き「理趣経法」の伝授。本日から内容に入りました。さすがに松長阿闍梨です。伝授していただく内容も、色々な資料を出してきて説明していただくので納得できます。普段から修法している「理趣経法」もインドで作られた色々な経典から引いてきて成立したことが理解できました。何の疑問も持たずに修法していましたが、今回の伝授を受けて少しパワーアップできるかな・・・と思いました。次回は8月のお盆が終わってからです。
テレビでは昨日行われたサッカー、日本対北朝鮮の試合について色々と伝えていました。特に、大阪・生野区での観戦の様子を報道していましたが、それを見てあったかいものを感じました。生野区には在日の方が多く住んでおられて、当日は日本人と在日の方が入り混じって同じ場所で観戦されたそうです。在日の北朝鮮の人々は、現在北朝鮮に行くことが困難で、今回のサッカーの試合を通して母国を応援できたことに大きな喜びを感じたとのコメント。サッカーの応援をしていた2時間が、とても幸せな時間であったと・・・
そして2−1で試合が終了した後、在日のおじいさんが日本人の若者を抱きしめて
「おめでとう」
と言っている姿を写していました。思わず涙が出そうになりました。
こんな人たちも大勢おられるのに、色々な問題をかかえている現在。本当に嘆かわしいことだと思います。このやさしい人たちの心と姿に触れて、改めて世界の平和を祈りました。

■2005/2/9(水) 理趣経講伝 1日目
午前中お参りに行かせていただき、午後から京都・種智院大学に行きました。本日・明日の二日間、「理趣経講伝」があります。昨年からはじまったこの講伝も第四回目をむかえます。阿闍梨さまの松長有慶先生もお元気で、ますますパワーアップ。本日もためになる講義でした。本日・明日の両日は、理趣経自体のお話ではなく、「理趣経法」の伝授でした。「理趣経法」は真言宗僧侶にとって大切な修法のひとつであり、毎朝修法されている僧侶方も多いのではないでしょうか。普段からよく使う修法のひとつです。私も色々な阿闍梨さまから「理趣経法」の伝授は受けておりますが、高野山専修学院の門主であられる松長阿闍梨さまの伝授内容に大変興味がありました。前も書いた通り、松長阿闍梨は世界的に有名な密教学の権威者のひとりです。学者としての立場から見た「理趣経法」の伝授は一味も二味も違った内容のものでした。一つ一つの作法の意味を、色々な資料をもとに解説していただきました。本日はその序論ということで、行法の内容までは入りませんでしたが、大変内容あるものでした。明日もまた楽しみです。

全国的にサッカーで盛り上がりました。私もテレビで北朝鮮との試合を観戦しました。2-1。それも最後の最後での得点。よかった・よかった・・・

明日は朝から伝授です。早くに起きなければならないので早く休むことにします。

■2005/2/8(火) お寺で働きたいと希望される方のお話
朝から冷たい雨が降りました。朝一番のお堂の気温は5℃。普段よりも1℃から2℃高いとはいうものの体感温度はかなり寒く感じました。
雨のなかお参りに行かせていただきました。きょうは総代さんのお家のお参り。将来のお寺について色々とお話いただきました。総代さんのお話を聞いているとファイトがわいてきます。

夕方ひとりの男性が来坊されました。お寺で働きたいと希望されいる方で、本日面接をしました。友人の紹介なのですが、この方、大会社の役員を経て数年前まで某会社の社長さんであった立派な方です。何故このような立派な方がお寺で働きたいと希望されるのかが不思議でした。お話をお伺いすると、会社を退いたあと顧問に就任するのも後輩の活動の妨げになるとの考えから辞退され、数年間定職につくこともなくブラブラされていたそうです。同じ立場の仲間がたくさんおられ、お互いに情報交換されていたそうです。そんな中、お寺に縁があり掃除などを手伝っている友人のお話を聞かれたそうです。竹ぼうきを持ってお寺の境内を掃除している。今まで机にむかったり営業したりする毎日であったが、今は自然と対話しながらの生活。大変充実した毎日であると・・・このお話を聞かれて大変うらやましく思われたそうです。数日後、私の友人との世間話の中、鷲林寺のお寺の話が出て自分もそのような希望を持っているとのお話で、本日面接ということになったのです。
大会社の役員・会社の社長さんであった方が、竹ぼうきを持って境内の掃除をすることは似ても似つかないと思いますが、静かな山寺で出世間の生活をされることもいいことだと思います。
「心の時代」とよく言われるようになりました。ネクタイをしめて満員電車に乗って毎日通勤されていた人間が、作務衣を着て掃除をする。忙しい毎日を送ってきた人間が、静かに掃除をしながら自分自身を見つめる。天と地がひっくり返るほど、まったく正反対の生活であると思います。しかし、自信の「心」を見つめる絶好の場所であり時間であると思います。この場所が、この時間が有意義なものとなるようにお祈りいたします。

■2005/2/7(月) 藤のつる
檀務は一件。午前中に終わって午後から昨日の続き、竹薮の掃除をしました。きょうは役僧さんお休み。ひとりでボチボチしました。それしても100年以上手を加えていない竹薮です。強烈な状態です。特に「藤のつる」がひどいです。鷲林寺はヤブツバキの群生地としても有名ですが、竹薮の中にも数十本のヤブツバキがあります。それらに藤のツルがからまって、ひどい状態になっています。
ある人が言われた言葉を思い出します。
「藤の花は綺麗けど、自力では生きていけない植物だ。誰かにからみついて生きている。自生することができない植物だ」
誰かにからみついて、誰かにもたれかかって自分をささえている。「他力本願」「人のふんどしで相撲をとる」・・・人間界にもおられますよね・・・こんな人・・・

本日も夕方までかかって掃除をしました。半年ほどかかるかなと思いましたが、割と早く終わるかもしれません。焦らず、ボチボチとします。

■2005/2/6(日) 甘酸っぱい思い出
「ちょっと早いんですけど・・・」
お参り先の檀家さんからチョコレートをもらいました。
「あっ、そうか・・・バレンタインデーか」
檀家さんは70才くらいのおばあちゃんです。だけど、うれしいものです。バレンタインデーのチョコレート。
小学生のときはバレンタインデーにチョコレートをもらった記憶はありませんが、中学生になってバレンタインデーにそわそわ・ドキドキした記憶があります。下校時間ギリギリに女の子からチョコレートをもらって、すごくうれしかった記憶があります。恐らく「義理チョコ」であったとは思いますが・・・甘酸っぱい思い出です。

日曜日にて法事などもあり多忙でした。檀務終了後、お寺に帰ると役僧さんが竹薮の掃除をしてくれていました。早速私も作務衣に着替えて手伝いました。一部分ではありますが、すごく綺麗になりました。掃除をするということは結構大変だけど、気持ちまですっきりします。午後6時過ぎまで頑張りました。明日は役僧さんお休みです。ゆっくりと休んでください。

■2005/2/5(土) スーパーヴィッツに変身
今朝のお堂の気温は3℃でした。きょうも寒くなるのかなと思いきや、それほど寒くもなく、むしろポカポカ陽気とまではいかなくても結構温かい一日でした。きょうは土曜日ということもあり、法事などがあって夕方まで多忙でした。
ところで、お参り用の車としてトヨタのヴィッツに乗っているのですが、先日ある人のすすめで少しエンジンルームをさわってもらいました。すると不思議なことに、かなりパワーアップしました。1300CCのエンジンなのですが、1500CCくらいの感覚になりました。別段エンジンを改造したとかマフラーをいじったとか、そんなものではありません。ただあるアイテムをある場所に貼っただけなのです。
実はこの仕掛け人という人は、檀家さんでIさんといいます。エンジニアなのですが、本当に車が好きで色々と研究されています。お寺の車はすべてIさんにおまかせしています。Iさんの使われるエンジンオイルも特別なもので、一度の交換で15000キロは余裕で走れるのです。もちろんエンジンのパワーもアップします。少しお高いのですが、これだけ走ってパワーアップをするのでかなりお得ということになります。
今回の新発見は、あるものをエンジン内のどこかに貼るだけでパワーアップ・燃費の改善になるということです。ためしにヴィッツに貼ってもらいました。確かに・・・凄い・・・(汗)
いつもながらにIさんの発明には驚かされます。これもエンジンが小さければ小さいほど効果的面だということです。次回は軽四に貼ってもらおうと思っています。

■2005/2/4(金) 竹薮の清掃
昨日ご祈祷させていただいた星まつりのお札を檀信徒の皆さんにお配りするべく郵便局に持って行きました。アットホーム的な軒数とはいうものの、一度にドサッと持ってこられる郵便局はえらい迷惑なことだと思います。いつも利用させていただく郵便局は、局長さんはじめ職員さんと顔なじみで、いつもよくして頂いております。きょうもお札の入った郵便物を午前中一番に持っていきました。一度に持っていったものですから、すぐに計算ができずに一時預かりということにしていただきました。計算が出来上がったのが夕方。局長さん自らお寺まで請求書を持ってきていただきました。アットホームというかローカルというか・・・私方といたしましては実に助かります。地域に密着した郵便局に感謝感謝です。

檀務終了後、前々から気になっていた竹薮の清掃をしました。竹薮といってもかなり広いものですし、数十年・・・いやいや・・・もしかしたら100年以上さわっていないかもしれません。そんな状態の竹薮の清掃をしました。清掃といってもそんな状態なので、ちょっとやそっとで綺麗になりません。ものすごい状態ですから・・・古い竹は立ち枯れしているし、藤つるが他の木に巻きついているし、ジャングル状態です。恐らく綺麗に清掃するのに半年くらいかかるのではないでしょうか。暇をみつけてボチボチとやります。

本日は立春。新しい年度の始まりです。本日より一年間、気合を入れなおして頑張りましょう!

■2005/2/3(木) 節分
檀務は夕方までかかりました。
「いつもHP見てますよ。わたしの元気のもとです」
なんて言っていただきました。こんなHPでも何かのお役にたっているとは、幸甚です。ありがたいことだと感謝しています。
このHPの中でも、住職日記を読んでいただく人が多いようで、日記のアクセス数がダントツです。ありがとうございます。

季節を分けて「節分」といいます。古来より節分を分け目として年が改まるとされてきました。檀務を終えた後、祈祷殿にて「星まつり」を行いました。今年は星まつり祈祷壇にて私が修法をして、檀信徒の皆さんの一年間の厄除け開運・無病息災をお祈りさせていただき、同時に護摩壇にて役僧さんが護摩を焚きました。約二時間、結構冷え切ったお堂の中でのご祈祷は拝み応えのあるものでした。
星まつりが終わると、ひとつの大イベントが終わったように思います。星まつりを大々的に行っている高野山のお寺などでは数千件の申込があると聞きます。鷲林寺は檀信徒の方々のご祈祷なので、アットホーム的な軒数です。その分ご祈祷にも力が入ります。御祈祷が終わってから巻き寿司のまるかぶりをしました。今年の恵方は西南西。恵方をむいて無言で巻き寿司を一本まるかぶりしなければならないという風習です。役僧さんに聞くと、役僧さんの地元愛媛ではこのような風習はないそうです。どうも関西の風習のようですね。今年度こそ皆さまにとりまして良い年でありますように。

■2005/2/2(水) 星まつり祈祷にむけて
テレビを見てびっくりしました。京都・金閣寺の見事な雪景色。東寺の五重塔も真っ白・・・ともすれば、大雪に見舞われそうな寒さでしたが、幸いに西宮あたりは雲ひとつない好天気に恵まれひどい雪にはなりませんでした。それでも時折雨雲らしきものが近づいてきたなと思うと、チラチラチラ・・・と粉雪が舞います。
今回の雪は日本海側を中心に大雪となった模様で、気がかりなのは新潟中越地方。仮設住宅で不便な生活を余儀なくされている被災者の皆さんにとっては大変なことであると拝察します。この寒波も明日が峠と言われています。どうか力をあわせて乗り切っていただきたいと心からお祈り申し上げます。

明日はいよいよ節分です。各お寺では「星まつり」のご祈祷を執り行います。鷲林寺でも明日は夜間に「星まつり」を執行します。2月4日は「立春」で、この日をもって年が変わるといわれています。その前日の夜、すなわち節分の夜に祈祷をするという習わしになっています。人は生まれもっての星を持っています。これは一生涯変わることはありませんが、このほかに毎年めぐってくる星があり、これらの作用によって一年の運勢がよくなったり悪くなったりするといわれているのです。これらの星を独特の祈祷法によっておまつりし、よい星の人はよりよくなるように。悪い星の人は大難が小難になるように祈ります。このご祈祷を「星まつり」といいます。
「星まつり」は独特な壇を組み、独特なおまつりの仕方をします。おまつりする供物も独特で、お茶っ葉やナツメ、またお金の形(寛永通宝)を紙でつくったものなどをお供えします。またお供えするお花も時花といって季節の生花。それも白色と決まっていて、古来からの伝では「ネコヤナギ」を使用したと伝えられていると習いました。本日花屋さんに行って「ネコヤナギ」を買ってきてお供えさせていただきました。
「星まつり」の折には別壇で星まつりの祈祷をし、同時に護摩壇では護摩を焚きます。今年は住職が星供養を勤め、役僧さんが護摩師を勤めてくれます。檀信徒の皆さまからお預かりしたご祈願事を誠心誠意、心をこめてご祈願させていただきます。明日も寒くなるとのこと。新潟中越地方の皆さまをはじめ、苦しんでおられる皆さまのことも思って微力ながらご祈願させていただきたいと思っております。   合 掌

■2005/2/1(火) 大寒波到来。すごく寒いです。
大寒波がやってくるとの天気予報。昨晩所用があり町に下りました。鷲林寺のお寺は海抜340メートル。かなり山の奥に位置します。所用を済まして車に乗り込み温度計を見ると7℃でした。車を走らせお寺まで帰ります。お寺に近づくに連れて温度計の示す外気温は段々下がって行きます。6℃、5℃、4℃、3℃・・・結局お寺に到着したときは0℃でした。海抜が100メートル上がるごとに気温が1℃下がるといいます。340メートル上がっただけなのに7℃も気温差があるとは・・・本当に大寒波がやってくる!朝のお勤めはかなり着込まなくてはならないな・・・かなり覚悟して休みました。
朝起きて外を見ると一面真っ白。こんな状態であろうとある程度想像していましたからそんなにも驚きませんでした。大晦日から元日の状態に比べれは、まだましな方です。だけど気温はかなり低くなっており、本堂は丁度0℃でした。
檀務に出かけるためお寺を出発する時間になっても気温は上昇する気配はありません。広い道路も雪が積もった状態で、往来する車もうまく走れず渋滞していました。これはかなわん・・・ということで脇道にそれます。しかし考えることは皆同じで脇道も渋滞しています。トロトロ走る車のあとをついて走ります。しばらく行くと先頭の車が雪で滑って溝に落っこちて、横をむいて道路をふさいでしまいました。そんなこんなで一件目のお家への到着は1時間遅れとなりました。申し訳ございません・・・

星祭りの準備が最終スパートの時期となりました。今年は大工さんに頼んで星祭りの壇を新調しました。伝授で習ったことに少しでも近い形でおまつりできるように作っていただきました。総檜作りで立派なものです。本日は壇の上に荘厳仏具をおまつりしました。いよいよ今年も星祭りの時期です。誠心誠意皆さまの幸せをお祈りさせていただきたいと思います。

5日間のお休みを終えて役僧さんが帰ってきました。5日間のお休みといっても、実家が愛媛県なので往復するだけでも結構な時間が必要です。今回もバタバタでした・・・とのこと。だけど久しぶりの里帰りでリフレッシュできた様子。また頑張ってご助法お願いします。